東京都 介護職の処遇改善状況は?

東京都の介護職員処遇改善加算の現状を解説。処遇改善手当がもらえる職場を選ぶには?


東京都で介護職として働いているあなた、処遇改善手当はきちんと支給されていますか?「処遇改善加算」に続き、「特定処遇改善加算」がスタートしましたが、介護職の給料が上がるかどうかは職場次第。気になる東京都の介護事業所の対応状況を調べてみました。

給料アップを叶える介護職の処遇改善とは?

全国的に人手不足が叫ばれる介護業界ですが、給料の安さなどがネックとなり、なかなか人手が集まりません。

そんな状況を打破するために国が打ち出したのが「介護職員処遇改善加算」の制度。まずはその概要をお伝えしましょう。

「介護職員処遇改善加算」の概要を解説

「介護職員処遇改善加算」の概要を解説

「介護職員処遇改善加算」は、簡単に言うと介護職の給料アップのための制度。

介護職のキャリアパスや職場環境を整え、介護職員処遇改善加算を取得した介護事業所には、国から介護職の給料の上乗せ費用が支給されます。

給料の上乗せは、正社員だけでなくパートやアルバイトも対象。加算をきちんと申請している介護事業所であれば、給料アップが見込めます。

実際、東京都の介護職の年収は、2016年から2019年の間に40万円以上アップ[1]しており、処遇改善の効果があらわれているようです。

東京都の介護職員処遇改善加算の現状は?

東京都の介護職で、「ちっとも給料が上がらない」という方は、職場が介護職員処遇改善加算を取得しているかを確認しましょう。

東京都では、約75%の介護事業所が介護職員処遇改善加算を「算定(取得)」しています。[2]

しかし、「算定していない」「対象外」という介護事業所では、介護職員処遇改善加算による給料アップは叶いません。

加算を取得している場合も、「給料の上乗せ費用」を実際に介護職へ支給しているかや、支給方法については介護事業所によりばらつきがあります。

■東京都の介護職員処遇改善加算の支給方法[3]

東京都の介護職員処遇改善加算の支給方法

東京都では、諸手当の導入・引き上げという形で支給する介護事業所が多いようです。毎月の給料明細に「処遇改善手当」といった項目があればわかりやすいですが、ボーナスや既存の手当に含まれている場合もあります。

また、処遇改善手当を「誰に」「いくら支払うか」は介護事業所の裁量によりますので、同じ職場の介護職全員が同じ金額をもらえているとは限りません。

国を挙げて進めている介護職員処遇改善加算ですが、給料アップが実感できるかどうかは職場次第と言えそうです。

ベテラン介護福祉士を優遇する新制度とは

この章では、2019年から始まった「介護職員等特定処遇改善加算」について解説します。特定処遇改善加算は、「経験年数10年以上の介護福祉士は月給8万円アップする」と大きな話題を呼びましたが、実際はどのような仕組みなのでしょう。

「特定処遇改善加算」の概要を解説

「特定処遇改善加算」は、リーダー格の介護職の給料水準を底上げするための制度。

介護事業所が特定処遇改善加算を取得するには

  • 介護職員処遇改善加算(Ⅰ~Ⅲ)の取得
  • 職場環境や労働条件の改善
  • 改善の取り組みをホームページなどで公開

など様々な要件をクリアしなければなりません。

介護事業所は、加算によって得た「給料の上乗せ費用」を職員に分配します。その際に、「誰がいくらもらえるか」を決めるために、すべての職員をグループに分けます。


■特定処遇改善加算を分配するグループ

A:経験・技能のある介護福祉士(経験年数は10年に満たなくても可)
B:A以外の介護職
C:介護職以外(ケアマネジャー・介護事務員など)


上記のグループのうち、A以外のグループにどのように分配するかは介護事業所に委ねられています。Aのみに分配してもいいし、A~Cに公平に分配してもよいのです。

また、支給額については下記のようなルールがあります。図をご覧ください。

■特定処遇改善加算の分配ルール[4]

特定処遇改善加算の分配ルール

A:経験・技能のある介護福祉士(経験年数は10年に満たなくても可)
B:A以外の介護職
C:介護職以外(ケアマネジャー・介護事務員など)

主なルールは、2つあります。

  • Aグループのうち、最低1名に月額8万円以上(もしくは年収440万円以上)を支給する
  • A~Cに分配する場合、AはBの2倍以上/BはCの2倍以上を支給する

上記のルールでいくと、1つの介護事業所に10年以上経験のある介護福祉士が複数人いたとしても、全員が月額8万円アップするわけではないのです。

また、特定処遇改善加算だけでは1人月額8万円アップがまかなえない介護事業所の場合は、昇給額が基準に満たなくてもOKとされています。

東京都の特定処遇改善加算の現状は?

特定処遇改善加算の制度がスタートした2019年時点で、東京都で加算を「算定(取得)する」「する予定」とした介護事業所は約60%。[5]

労働環境を改善し、介護職の給料アップをめざす東京都の介護事業所の前向きな姿勢がうかがえます。

前章でお伝えしたように、特定処遇改善加算によって国から支給されたお金の介護職への分配方法は複雑です。職場の方針によっては、「思ったより給料が上がらない」というケースもあるかもしれません。

しかし、経験・技能を考慮して支給額が上がる制度ですし、職場によっては給料への満足度はかなり高まるのではないでしょうか。

介護職の処遇改善について前向きな職場であれば、介護福祉士の資格を取得し、長く働き続けるモチベーションにつながると考えられます。

【重要】東京都の介護職が処遇改善の手当をきちんともらうには

介護職員処遇改善加算、特定処遇改善加算ともに、介護職への支給方法や金額など、不透明な点や疑問があれば、職場にきちんと説明を求めることが大切です。

しかし、納得のいく回答が得られない、処遇改善手当が支給されず、働きに収入が見合わないといった状況でしたら、きちんと処遇改善手当が受け取れる職場への転職をおすすめします。

東京都の介護関係の職種の有効求人倍率は約7倍[6]と、全国でもトップクラスの売り手市場。今よりもっとよい条件の職場を探しやすいでしょう。

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では、実際の求人例を見てみましょう。

■東京都の処遇改善手当のある求人例

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東京都の介護職の求人は売り手市場!転職エージェントの活用も視野に入れ、好条件の求人を見つけてくださいね。

注釈

[1]出典:「平成29年賃金構造基本統計調査/厚生労働省」※年収は「きまって支給する現金給与額」×12+「年間賞与・その他特別給与額」

[2][3][5]グラフは「令和元年度 介護労働実態調査結果 都道府県版 東京支部/公益財団法人 介護労働安定センター」を参考に当社が作成

[4]図は「介護人材の処遇改善について/厚労省」を参考に当社が作成

[6]出典:「2019年度介護報酬改定について ~介護人材の更なる処遇改善~/厚生労働省

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